「外壁塗装をしたいけど、どの塗料がいいかわからない」と、お悩みではありませんか?本記事では、外壁塗装に使用される塗料の種類をご紹介します。また、選び方もあわせて解説しました。初めて外壁塗装を依頼したい方はもちろん、今後を考えた外壁塗装をしたい方は、ぜひ参考にしてください。
主要な外壁塗装用塗料5種類
外壁塗装を依頼する際、どんな塗料を選択するかが大切です。
ここからは、主要な外壁塗装用塗料5種類について、それぞれの特徴や適した使用状況をわかりやすく解説します。
アクリル塗料:コストを低く抑えられる
アクリル塗料は、外壁塗装で使用される最も基本的な塗料の一つです。
大きな特徴として、まずコストの低さが挙げられます。そのため、施工費用を抑えたい場合に適した選択肢です。また、耐用年数は一般的に5年から7年程度であり、外観を短期間で美しく保ちたい方には向いています。さらに、色のバリエーションも豊富で、好みに応じた選択が可能です。
ただし、耐久性という面では、他の塗料と比較すると劣ることがあり、長期間の保護力を期待する場合には不向きです。このため、頻繁にメンテナンスを行う必要が生じる可能性があります。短期的に美観を重視したい方や、予算に制限がある場合に選ばれやすい塗料です。
ウレタン塗料:価格と性能のバランスが取れている
ウレタン塗料は、アクリル塗料に比べて耐久性が高く、価格も比較的手頃な塗料として人気があります。
耐用年数はおおよそ7年から10年とされており、その柔軟性から外壁のひび割れに強く、特に防水機能を持っている点が特徴です。このため、雨や湿気に対しても効果的に住宅を保護します。
一般的な住宅の外壁塗装にもよく使用されており、コストパフォーマンスが良いため、予算を抑えつつも長期的にメンテナンスを考える方に適しています。
シリコン塗料:耐久性とコストパフォーマンスに優れている
シリコン塗料は、ウレタン塗料よりも性能が向上している塗料です。
特に耐用年数が約10年から15年と長く、外壁や屋根の保護効果が持続する点が大きな特徴です。また、優れた撥水性と防汚性を備えているため、雨や汚れから建物をしっかりと守り、美観を長く保つことができます。
さらに、紫外線にも強く、日光による色褪せが起こりにくいため、外観の美しさを維持しやすいというメリットがあります。このように耐久性が高いことから、メンテナンスの頻度を抑えたい方にとって非常に適した選択肢です。
初期費用は他の塗料と比べて若干高くなることがあるものの、長期的に見れば経済的な選択肢となるでしょう。
フッ素塗料:長期的なコスト削減を目指せる
フッ素塗料は、高性能で長寿命な塗料として広く認知されています。
耐用年数はおよそ13年から18年と非常に長く、他の塗料と比較しても優れた耐候性と耐久性を持っています。また、フッ素塗料には防汚性能も高いという特徴があります。このため、建物の外観を長期間美しく保つことが可能です。
初期の導入費用はやや高めですが、長期的には塗り替えの頻度が少なくなるため、結果的にコストの削減にもつながります。特に、長期間同じ場所に住む予定の方や、外壁に高級感を持たせたい方に非常に適した選択肢といえるでしょう。
無機塗料:耐久性が最も高い
無機塗料は、外壁塗装において最も高い耐久性を誇る塗料として知られています。
耐用年数はおよそ20年に達し、その長寿命が大きな特徴のひとつです。また、耐候性に優れており、外部環境からの影響を受けにくく、強度が長期間にわたって持続するため、建物をしっかりと保護します。さらに、防火性能も備えており、安全面でも信頼できる塗料です。
無機塗料は初期費用が他の塗料に比べて最も高くなりますが、その分、耐久性が非常に高いため、長期的なコストパフォーマンスは良好です。
頻繁にメンテナンスを行うことが難しい建物や、長期的な視点で外壁をしっかりと保護したいと考えている方にとって、無機塗料は非常に適した選択肢です。
外壁の塗装塗料を選ぶときの4つのポイント
外壁塗装を行う際、特徴や安さだけで塗料を選ぶべきではありません。
ここからは、外壁塗装の塗料を選ぶとき、押さえるべき4つの重要なポイントについて解説します。
建物の構造と材質との相性がいいものを選ぶ
最初に考慮すべきは、建物の構造と材質との相性です。
外壁の材質によって最適な塗料は異なります。たとえば、サイディングには、シリコン系やフッ素系塗料など、耐久性の高い塗料が適しています。
一方で、モルタルにはウレタン系やシリコン系塗料が推奨されており、柔軟性があるためひび割れを防ぐのに効果的です。建物の構造や材質を正確に把握し、構造と材質に適した塗料を選ぶと、塗装の効果を最大限に引き出せます。
気候条件に合わせて選ぶ
住んでいる地域の気候に合わせて、塗料を選ぶのも必要です。
たとえば、海沿いの地域では塩害に強いフッ素系塗料が望ましく、寒冷地では凍結融解に強い弾性のあるウレタン系塗料が適しています。また、日照の強い地域では、紫外線に強いシリコン系やフッ素系塗料が、外壁の保護に効果的です。
地域特有の気候条件に適した塗料を選ぶと、外壁の保護効果を高められます。
予算と長期的なコスト効果を考慮する
初期コストだけでなく、長期的な維持費も視野に入れる必要があります。
低予算の場合はアクリル系塗料が比較的安価ですが、耐久性は低いため頻繁なメンテナンスが必要です。一方、中程度の予算ではウレタン系やシリコン系塗料が、コストパフォーマンスに優れています。
初期費用は高めですが、フッ素系や無機系塗料は、長期的にはコスト効果が高くなるでしょう。自分の予算に応じて適切な塗料を選びつつ、将来的な維持費も考慮すると、賢い選択ができます。
塗料のメンテナンスサイクルを理解する
それぞれの塗料には、メンテナンスサイクルがあります。
たとえば、アクリル系は5から7年ごとに再塗装が必要な一方、フッ素系や無機系はそれぞれ15年以上、20年以上と長期間耐久性があります。メンテナンスサイクルを理解すると、自身のライフスタイルや、将来計画に合わせて最適な塗料を選ぶのが可能です。また、将来の塗り替え計画や費用見積もりも、スムーズになるでしょう。
まとめ
外壁塗装の塗料選びは、それぞれの塗料の特徴を理解する必要があります。それに加え、建物の構造や材質との相性や、予算と長期的なコスト効果などのポイントも考慮のが重要です。適切な塗料を選ぶと、外壁の保護効果を最大限に引き出し、美観を長期間維持できます。また、初期費用だけでなく、長期的な維持費も考慮に入れると、より賢い選択が可能になります。しかし、これらの要素を全て考慮して最適な塗料を選ぶのは、専門知識がない方にとっては難しい作業かもしれません。プロに相談して、最適な塗料選びをサポートしてもらうのも、選択肢に入れておくとよいでしょう。